皆さん、新選組を知っていますか?
幕末の頃に活躍した剣豪の集団です。
実は僕小学6年生の時、新選組の隊士だったんですよ。
この時点で「????」になるか、混乱して抜刀したくなる気持ちはわかりますが、刀を納めてください。
今からその忌まわしき、小学6年生の記憶を解放しよう。
幕末剣豪浪漫譚……開幕!
†きっかけは沖田総司†
私は物心ついた時から、男の子特有、かっこいいものにときめいたりはしましたが、アニメのキャラにそこまで入れ込んだり……とかはなく、動物や綺麗な風景のビデオを見る、純粋な少年でした。
そんな中、小学校で流行っていたのが『武士の末裔マウント』です。
簡単に説明すると「俺の先祖武士~」ということで、クラスから嫉妬と羨望の眼差しで見られるクソみたいなカースト制度です。
今思うと、先祖とはいえ、自分のことでもないのに己を満たすなんて虚しいだけなのですが、僕もこの流れに乗りたくて、何度も親に、自分の先祖について尋ねたのですが、残念ながらただの農民でした。
これが本当に悔しかった! 誰しも一度は侍になりたいのもあるし、クラスからチヤホヤされたい! でも武士じゃない! 親に、何度も間違ってないかを確認し、そして親にキレた!
しかし、悔しさを噛みしめる日々の中で運命的な出会いをします。
父親が、京都から出張帰りで買ったタペストリー。
- 局を脱するを許さず
- 勝手に金策を致すべからず
- 勝手に訴訟を取り扱うべからず
- 私の闘争を許さず
右条々相背き候者は切腹申し付くべく候なり
局中法度とは新選組で、規律を守らせるために作られた鉄の掟(おきて)です。
これを見た瞬間、意味はいまいちよくわかりませんが
なんかかっこいい
と小学生並みの感想を抱いてしまいました。
ここで新選組なるものを教えてもらいますが、いまいちピンと来ていませんでしたが、毎日眺めていました。
数週間後、また京都出張から帰ってきた父親がノリで3000円ぐらいのはっぴを買ってきます。
かっこいい! と、ここでも思いましたが、中二病ブーストのエンジンはまだ温まっているだけの状態。
ただ確実に興味は抱いており、歴史好きの父親の本棚から、『最強! 新選組の隊士達!(うろ覚え)』と書かれた本を見つけます。
難しい解説書ってよりは、豊富なイラスト、一人一人のパラメーター(戦闘力など)が書かれている、うさんくさい本ではあったのでした。
しかし、これがとても当時の僕には面白く、
- 刀かっけぇ
- 隊士の殆どが農民出身なのに、心は武士
- 組織もの
- 制服がかっこいい
- 二つ名が壬生狼
- 儚く散る
電撃が走ります。もうドストライクすぎるわけです。
今までの純粋な工藤ギンぺーは吹き飛びました。
なんでかはわかりません。ただ心の中にある熱き血潮みたいなものが沸騰したんです。
今思うと、これが人生で初めての中二病への目覚めでした。
更に読み進めると沖田総司なる人物がいるわけです。
- 新選組最強
- 病弱
- イケメン
- 優しいけど強い
極めつけは、三段突きという必殺技。
あまりの恐ろしい速さに、常人は一度しか突いていないと勘違いしてしまう、幻の剣技……。
これを見た瞬間……
あ、これ僕だ!
結果、幼少期の私は沖田総司になりました。
最初に言っておきますが、剣術どころか剣道すらやったことありませんし、私は非常に健康体です。
顔も中の下です。
ただ、結果、幼少期の私は沖田総司になりました。
活動内容としては、父親がノリで買ったお土産のはっぴを着て、家の中を徘徊。
そして、腰に木の刀。小学校の修学旅行で絶対一人は買うやつ(800円ぐらいで買えた)
とにかくこの装備で部屋を徘徊。
ただ、毎日着ているのを親に冷やかされるのが恥ずかしいからこっそりと着用。
親にばれると「これ着ないと寒いから! ちゃんちゃんこ代わりだから!」と意味不明な言い訳。季節は秋であるし、このはっぴの布の薄さでその言い訳は苦しい。
木の刀は部屋で振る。ミスってぶつかって部屋の壁が凹む。
こういった活動をお家でやっていたのですが、ようやくわかったことがあります。
「僕、沖田総司じゃないわ」と。
オリジナリティが欲しいと思うのです。
この頃から、
- メジャーなもの=ダサい
- みんなが知らない知識やキャラを好きになりたがる
- 人と被りたくない
という、逆張り中二病な的な部分も実績解除されます。
†野村斬刀剣爆誕†
というわけでキャラクターチェンジするために、新選組の隊士をパラパラとめくる。
目標は、マイナーだけどかっこいいキャラを目指し血眼で探します。
一人の人物を見つけ、ページをめくる手が止まる。
野村 利三郎
新選組隊士。
海戦の際、真っ先に甲鉄艦に斬り込んで行き、撤退に間に合わずに甲鉄艦上で戦死し、敵軍に遺体を海に棄てられる。
いや、なにがこれなのかわっかんねえわ!
今思うと!
でも、当時の僕にはピンとくるものがあったのでしょう。
まぁ……今思い出したが、イラストがイケメンだったのです。多分そこに惹かれたのでしょう。
この時から、『ゲームや漫画でイケメンを好きになる(ただし主人公グループ以外)』が実績解除されます。
しかし、納得がいかない。
パクリはだせぇ……。オリジナリティが欲しい。
ここで当時、大人気だったFF(ファイナルファンタジー)に登場するオーディンという召喚獣に目をつけます。
敵を一撃で断絶する†斬鉄剣†を使う、超かっこいいキャラクターです。
あ、これパクるわ。
あ、でもこれそのまま使うのだせぇわ。鉄の文字がだせぇわ。
結果、野村利三郎改め野村斬刀剣爆誕!
斬と刀と剣。
もうお前はどんだけ斬りたいんだ……。
そしてこのキャラは遂に実戦(小学校)で投入されます。
さて、平成のラストサムライ野村斬刀剣はどうなってしまうのか!?
日本の夜明けは近いぜよ!
次→†中二病の思い出:新選組編(後)‐スピリットブレイド‐†
‡オマケ:影響を受けた作品‡
風評被害になりそうなので、書くのもどうかと思うのですが、一応、記憶の掘り起こせる範囲で、影響を受けた作品を書きます。
著作者:島崎 譲先生 鷹 司先生による作品。
時代は幕末。新選組の沖田総司と生き別れになった兄、鷹ノ羽真九郎。動乱の中、お互いの想いが交差しながら物語が進んでいく作品。
これ本当に大好きでした。
うまくは説明できないですが、新選組、幕末志士達、そしてその中で一人の男として生きる主人公の鷹ノ羽真九郎と様々な人物たちと熱き血潮がぶつかりあって、非常にエモいんですよね。
最初に言っておきますが、中二病(厨二病)感はないです!
また今回の話にはそこまで関係ないですが、後半戦では、この漫画からインスパイアされた語録ばかり使っていました。
僕の新選組漫画と言えばこれです。
因みに、島崎 譲先生は、『覇王伝説 驍』という作品も書いていて、これもすごい好きだった。
千人斬りの武神、ダイナマイト投げる男、名軍師などなど、キャラクター濃すぎてワクワクします。
・ファイナルファンタジー3
言わずと知れた超有名作品のRPGです。先ほど書いたオーディンもこれに登場したはずです。
記憶がおぼろげですが、当時、FFのジョブ(職業)のドットが好きで、落書きしていました。
(※小学生の時に書いたイラスト)
中でも好きなのは、竜騎士。
性能とかイラストじゃなく、この言葉の響きがバチクソどストライクで、『ドラゴン』でもかっこいいのに『ナイト』までついてくる。
当時の僕にはチョコバナナ生クリームクレープぐらいの破壊力でした。
今回の野村斬刀剣には関係ありせんが、このドラゴン信仰やFFのジョブは後の違う人格に影響を及ぼします。
コメント